塔のへつり 南会津を歩く
慶事があり会津に行くことになった。早朝東北自動車道を北に向かったが早起きは三文の得で大きな渋滞もなくスムーズにはしることが出来た。
駅の入り口
せっかくだからと、途中下車をして「塔のへつり」を覗いてみることにした。白河インターを下りて289号線を下郷町にむかい、甲子高原の長いトンネルを抜け、会津鉄道の「塔のへつり駅」を過ぎて近くの駐車場から歩いた。
ホームへの道
駅舎
塔のへつり駅は会津鉄道会津線の駅で作りは変っている。木戸を思わせる駅名の下をくぐり雑木林を歩くと駅の建物が見えてくる。
ホーム
単式ホームで一面一線の無人駅で無人の駅舎が右側に見えてくる。下り方向に向かって左側にホームがあり、ホームの会津若松よりに出入り口がある。ホームには大きなこけしがぽつんと立っている。
塔のへつり
マムシ酒
駅から2~3分歩くと国指定天然記念物の塔のへつりが見えてくる。「へつり」とはこの地方の方言で川にせまった崖や急斜面のことを指す。漢字で書くと「山かんむりに弗」と書く難しい字である。
藤見橋 屏風岩 烏帽子岩 護摩塔岩 土俵岩(手前)
九輪塔岩
塔のへつりは、福島県会津地方の南会津東部を流れる大川が形成する渓谷で、大川ラインにある。1943年(昭和18年)、河食地形の特異例として国の天然記念物に指定されている。
スズメバチの巣
大川に映る雲
一帯は第三系凝灰岩、凝灰角暦礫岩、頁岩などが互い違いになっており、その軟岩部が長年の歳月による侵食と風化の作用によって形成された柱状の断崖である。
櫓塔岩 獅子塔岩 鷹塔岩
大規模な奇岩が整列している。主なものには屏風岩、烏帽子岩、護摩塔岩、九輪塔岩、櫓塔岩、獅子塔岩、鷲塔岩などがある。
川に向かって下りていくとビンに入ったマムシ酒が売られている。まだ生きているへびが鎌首を持ち上げているので、とてもではないが飲む気にはなれない。
つり橋を渡って川沿いの奇岩を巡ることが出来る。朝が早いので川面にきれいに影が映り青い空と雲が映える。つり橋は数人で渡ってもけっこうゆれるので足元に気をつける必要がある。
虚空蔵尊
急な石段を登ると小さな祠があり中に入ることが出来る。近くの高台から眺める一帯の景色は、紅葉のころであればさぞかしきれいだろうと思う光景である。
緑に覆われた一帯の樹木を眺め、ローカルな会津線に列車が来ないかなと思いながら踏切でのいったん停止をして一路会津へと向かう。一時間に一本の列車が走り、何百年の歴史の中で刻まれた奇岩を眺め、時間の大切さを思い、健康でそれを実感できることのありがたさに感謝する。
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