カワラヒワ 忍野村にて
秋の全盛期にはコスモスの花が咲き、富士山をバックにいい構図を提供してくれる忍野村の夕暮れ、富士山の頂上に陽が沈むダイヤモンド富士を見るべく車で移動した。
今日のダイヤモンド富士の時間は15時30分ごろからということで待つが、あいにく黒く低い雲が富士山を隠し、時折見せる太陽の光に希望を抱いて待つ。
黒い雲はゆっくりと動いているので、タイミングよく見えるかどうかというところである。雲間に富士山のふもとに落ちる太陽の光が白い線になって光っている。刻々とせまる時間に雲は動こうとしない。
早朝には雲ひとつない日本晴れの富士山の雄姿であったが、昼頃からの雲が時間が経つににつれて富士の頂を隠すようになり、太陽が雲に隠れてしまったのでそれまで暖かだった陽だまりが一気に冷たい風に変ってしまった。
今日のダイヤモンド富士はあきらめ近くの田んぼを見回してみ見ると、カワラヒワの集団が刈り入れの終わった田んぼの落ちこぼれた稲穂の種をついばんでいる姿が見える。
近くの葉を落とした枝に止まっていたいたかと思うと、いっせいに田んぼに舞い降りて忙しそうに稲の切り株の周りをつついている。近くを人が通るといっせいに木の枝へと飛び様子を伺っている。カワラヒワは思ったより用心深い鳥なのだと思う。
体長は約14cm、翼開長約24cmで雀と同じぐらいの大きさで、全体的に黄褐色で、太い嘴と翼に混じる黄色が特徴である。低山から低地にかけての森林に広く生息する。
最近は、都市部の市街地の公園や川原などでもよく見かける。繁殖期には低山から平地にかけての針葉樹林などで番で生活をし縄張りを持つが、秋季以降は数十羽から数百羽の群れを形成することがある。
ここでも数十羽の集団で行動している。ダイヤモンド富士は残念ではあるが、これから春先までは充分にチャンスがあるので、また天気図を良くみながら再挑戦しようと思いつつ、カワラヒワの観察で我慢して帰途につくことにした。
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