かたくりの花 城山・かたくりの里を歩く
4月に入って暖かい日が続き通勤にもコートを脱いで電車に乗るようになった。節電により車内は冷暖房が使われず、ラッシュ時には汗ばむ日々もある。
暖かさが続いたせいか、桜が満開になった。それでも、3月までは寒い日があったので全般的には春の花は遅いような気がする。かたくりの花がまだ見られると聞いたので、あいにくの天気であったがでかけた。
自宅から1時間ぐらいで行ける、相模原市の川尻に”かたくりの里”がある。約30万株のかたくりが群生している。かたくりの花は天気が良くないと花びらがきれいに開かない。太陽の光とともに1枚1枚の花弁が大きく反り返りきれいに開く。
朝は曇っていたが、雲の合間に太陽の光が差し込んでくるので、午後には太陽が顔を見せてくれるだろうと期待しつつ、車を走らせた。途中で太陽が出て、明るくなってきたのでこれは普段のおこないのおかげだと自負しながら喜んでいたが、現地に到着したとたんに、また曇ってしまった。
キバナカタクリ
広い駐車場には車は数十台と空いている。木材のチップを敷きつめた歩道は歩きやすくふかふかとして足元が軽く感じる。今年は平年より1週間遅れの開花だと受付の窓口のおばさんの言葉、黄花かたくりは少し遅く4月中旬からが見ごろのようである。
入口をはいると、ミツバツツジが満開できれいな花を花を咲かせている。また、ミツマタやアカバナミツマタが赤や黄色の花をきれいに開いている。花には甘い香りがあり、雰囲気が良い。樹皮の繊維は製紙原料となることを子供のころに勉強した記憶がある。枝が三叉に分かれて伸びることが名前の由来だといわれている。
アカバナミツマタ
ミツバツツジ
園内には、ヒカゲツツジやヒュうガミズキ、モクレン、ヒメコブシ、ホウキモモ、ヤマブキ、レンギョウなどの春の花木が満開で赤、白、黄色、ピンクなど華やかである。入口近くにはそれらの花木の足元に、小さなきれいな花がこじんまりと咲いている。ややもすると見落としてしまいそうであるが可憐な花を咲かせている。
ヒカゲツツジ
ホウキモモ
小さな春の花たちは、ショウジョウバカマ、ユキワリソウ、ヒトリシズカ、イワウチワ、キクザキイチゲなどである。
イワウチワ
ヒトリシズカ
ユキワリソウ
丘を上る斜面には一面のかたくりの群生である。あいにく花弁はきれいに開いてなく、先をとがらせているように花びらが伸びている。本来であれば、花弁が丸く反り返り、紫のしベがきれいに見えるはずなのだが残念である。
天気が悪かったせいで見学者が少なく、ゆっくりとのんびりと丘を歩き、きれいな花を見ることができたのがせめてもの救いである。それにしてもこれだけのカタクリの群生はなかなか見ることができないと思う。因みにかたくりの花ことばは、「初恋」、「嫉妬」、「寂しさに耐える」。そんな感じの花弁の開きかたでした。
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