花と虫たち 早朝の公園で
陽が上り始めると同時に公園の坂道を登ると、公園の丘の上にある東屋から陽がでてくるように正面に眩しく照りつける。
秋桜
この丘からは、天気がよく見渡しがきくときは富士山がよくみえるところである。また、この公園は何箇所か富士山が見えるところがある。季節によるが、夕日が沈むころのダイアモンドサンセットはここで見ることができる。
ヒメアカタテハ
今朝は、あいにく遠く丹沢山系にも雲がうすくかかり、富士山の姿を見ることはできない。東屋のあるところが少し平らになっているので、山々を見ながら軽くストレッチをする。
モンキチョウ
秋の七草がきれいな季節であるが、少し歩くとコスモスの花がこんもりと咲いている。朝の陽にすかして見ると花びらの色がきれいだ。
その花に蝶々とハチが花を選んでは忙しそうに飛んで花の蜜を吸っている。モンシロチョウやモンキチョウ、ヒョウモン類だろう。
今朝は鳥の鳴き声も少ないので、花と遊ぶ虫たちをゆっくりと眺めることにした。人がいることはあまり気にせず、花から花へと飛び回っている。
時々人の気配を感じた時は遠くに飛んでいくが、しばらくするとまた戻ってきて同じように花芯に顔をうずめている感じである。
「花と蝶」というと、森進一の歌がヒットしたことを思い出す。あの喉から絞りだすような声での歌は、この朝日に光る花に舞う蝶とは全く雰囲気が違うが、詞を良く聴いてみるとると花と蝶の関係を男女間にたとえて、人間の機微をよく表現していると思う。
ハナバチ
「花が咲くとき蝶が飛ぶ、蝶が死ぬとき花が散る・・・、花の命は短いけれど、蝶の命もはかなくて、花が散るとき蝶が死ぬ・・・」
乙女の愛情
秋のこの季節には風に揺られるコスモスの花がよく似合う、それに飛び回る蝶の姿もまた絵になる光景である。きれいな花をみせるコスモスも秋の一時期であり、蝶の姿もそうである、お互いの共生がこの自然界の摂理なのだろう。きっとこのコスモスもたくさんの生き物の命を支えていることだろう。
林芙美子の放浪記には、「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」と言う言葉がある。ちなみにコスモスの花ことばは、「乙女の愛情」である。
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