野鳥たち

  • アカゲラ
    野鳥たちの表情を表現できればと思っていますがショットが精一杯。

花たち

  • セイヨウカラシナ
    気の向くままの足跡を紹介します

風景

  • アイスパビリオン
    一期一会の心に残る風景

淡島の一日

  • 淡島から見るサンセット
    奈良の帰りに淡島に一泊。夕日と富士山がきれい。露天風呂から正面に富士山が見える。

四国・四万十川の旅

  • 金比羅宮
    2008年5月の連休の四国四万十川の旅

« 2012年5月 | トップページ | 2012年7月 »

2012年6月

チョウゲンボウ  すばらしき飛翔

鳥のように空を飛びたいというのは誰もが持つ夢であるが、その夢を実現したのは19世紀末のアメリカのライト兄弟である。

_9508_edited1

確かに、あの大空を自由に飛んで見たいと思うのはライト兄弟だけでなく誰もが思うことだろう。夜寝ているときに見る「空を飛ぶ夢」は、占い的に言うと、自由を求める欲求やより高いところを目指したい欲求の表れであるといわれている。

_9518_edited1

しかし夢の中では気持ち良く飛べることはほとんどなく、うまくいかないのが夢の常である。走っても足が出ないとか、飛んでも川に落ちるとか、山から谷底に吸い込まれるように落ちていくような夢が多い。

_9664_edited1

この公園の少し高台になった見下ろすような感じのところから見ていると、目線の高さをチョウゲンボウが飛んでいくところが見える。眼前に広がる緑濃い森の高い木の上を飛んだり、近くの樹木の周りを飛んでは帰ってくる。見ていてもいかにも気持ちよさそうである

_9657

尾羽が長く水平飛行は見事な飛翔である。きびきびした感じで猛禽類の中でもいわゆる格好良く飛ぶ野鳥であると思う。猛禽類の目は鋭く厳しい目つきをしているが、そんな中でもはやぶさ系の猛禽類の目つきは丸く大きくやさしい目元である。

_9548_edited1

親鳥に混じって巣立ち雛が飛びまわっているが、巣立ち雛も近くを飛び回っては樹木の一番高いところに止まっては周りを見下ろしている。この飛翔も見事で、もう一人前に見える。

_9597_edited1

ライト兄弟も最初に空を飛んだのは、12秒間で距離は120フィートだったといわれている。どのくらいの距離かというと約400mぐらいだろうか。それに比べるとチョウゲンボウの雛たちは飛び出すとすぐにうまく飛べているように見えるが贔屓目だろうか。

_9557_edited1

_9572_edited1

やはり空を飛ぶのは鳥に任せて、そのすばらしい飛翔の姿を眺めていたほうがよさそうである。でも人間のすばらしさは、「鳥のように空を飛びたい」という欲求から、ジャンボジェット機やコンコルドを発明したことにあるのだろう。人間の知恵の利用目的を誤らないようにすれば、それはすばらしいことである。

ツミ  巣立ち雛のその後

元気に巣立った雛たちは、巣がある松の木の枝から枝へと飛びまわったり、片足を上げてじっとしたり、頸を回してキョロキョロしたりと三鳥三様のしぐさで遊んでいる。

_0228_edited1

しばらく見ていると、梅雨の晴れ間の青空の下、緑の葉の繁る隣のケヤキの木の枝へと飛んで見せてくれた。一羽が飛ぶともう一羽が後を追うように飛んだ。

_0411

なれた松の木の枝とは勝手が違うのか、少し足元が不安定で大きく足を広げて踏ん張っている。やはり松の木よりも枝がすっきりしているケヤキの木のほうが良く見えるし、絵になる。

_0530_edited1

ツミの雛が飛び出したので近くにいるオナガが声を上げた。オナガも同じ森の中で営巣をしているので、心配なのだろう。

_0582_edited1

オナガの営巣している森は、今度の伐採予定からは少し離れているので心配は無いが、こちらもそろそろ孵化するころである。

_0598

ケヤキの木で遊んでいるツミの雛は、まだ警戒心のようなものが少ないせいか下から見上げても頸を傾けながら覗き込むだけである。

_0692

_0699_edited1

子供心の好奇心のほうが警戒心よりも大きいのだろう。これからいろいろな面で恐さや、面白さ、楽しみなどを覚えて猛禽として成長していくのだろう。見守ってあげたいものである。

チョウゲンボウ  元気な巣立ち雛たち

巣立ったばかりのチョウゲンボウの兄弟が3~4羽、大きな口をあけて「キィキィキィキィキィ」と大きな声で鳴いている。巣穴を出て近くの木の枝に止まって周りをキョロキョロと見回していると、今度は兄貴分と思われる雛が突然の飛び蹴りを与えてくる。

_9373_edited1

         「キィキィキィキィキィ・・・・」

_9342

兄弟喧嘩か、はたまた過激な遊びなのか、最初から止まっていたほうは、体をすくめて低い姿勢でその蹴りをかわす。襲ったほうはそのまま上空へと飛び去っていったが、襲われたほうは、負け惜しみでまた大きな声で鳴く。

_9343

その足元では、弟と思われる雛が捕食の訓練か小さな虫を追いかけている。追いかけられる虫は、子供と思ってからかっているようにたくみに逃げ回り逃げきってしまった。

_9350

巣立ったばかりのチョウゲンボウたちは、好奇心旺盛な目つきでそれぞれ思い思いに行動を起こして、一人立ちへの準備を進めているようである。

_9352

         激しいバトル

_9482_edited1

巣穴から飛び出した巣立ち雛たちは、近くの木の枝にとまってじっとしている雛や、コンクリートの橋脚の上をたどたどしい歩き方をしている雛などといろいろである。

_9347

チョウゲンボウの幼鳥の特徴は、はやぶさの仲間に特有の目の下のひげ状斑が濃く長いことと、胸から腹にかけて縦に何本も筋が入っているが、これが太く粗いことで見分けがつく、それでもメスの親との判断は遠目には難しいことが多い。

 そんな幼鳥の姿を見ているとなぜか、いじめられた雛はその目の下のひげ状斑が涙を流しているように見える。

_9260_edited1

しばらく遊んだ後、巣穴に入ってしまうと今度はなかなか外には出てこない。「キィキィキィキィキィ」と大きな鳴き声が聞こえてくると姿を現し、近くの枝まで出て来ては格好の樹木に止まってじっとしている。

_9401_edited1

        虫を追いかける雛

さらにもう一羽は一気に飛び出して、近くの森の木々の間をひと回り飛び回ってくる。ここで見ているとチョウゲンボウのいろいろな行動を観察することができる。飛翔の姿は尾羽が長くきびきびとした飛び方をする。見ていても気持ちが良い飛翔の光景である。

_9406_edited1

       何をしようかな?

_9408_edited1

子供のころは兄弟喧嘩をしながら成長したものである。三人兄弟であるから兄は弟をいじめ、いじめられた弟はさらに弱い下の弟をいじめたものである。下の弟はいじめるものがいないから泣いているか、母親に言いつける。さらに悔しいときは猫をいじめる。猫も悔しいからねずみをいじめる。いじめられたねずみは家の土台をかじる。そして、ねずみ年の兄は父親に叱られるのである。

_9268_edited1

これも成長の試練か?チョウゲンボウの子供たちもそれにたがわず喧嘩をしながら大きく成長してほしいものである。そして大空高く羽ばたいて元気に育ってくれることを祈る。

ツミ  めでたく巣立ち

4月のカップリングから約2ヶ月が経ち、6月24日の朝7時10分に三羽の雛が飛び出したようである。あいにく他の野鳥の巣立ちの場所にいたためにその瞬間は見ることができなかったが、やれやれである。

_9685

                   空になった巣を見るツミの母親

大事な抱卵期が無事過ぎたかと安心していたら、雛になったとたんにツミが営巣をしている松の木は工事で伐採する予定だという。ツミにとっては今度は人災がふりかかる。

 回りはほとんど伐採されてしまったが、残ったのは一本の松の木、伐採の予定は、お陰様で皆さんの力を得て、かろうじて雛が成鳥して巣立つまで待ってもらうことになった。

_9781_edited1

        巣だった雛

一難去ってまた一難、さらに天災が襲う。その雛がもう巣立つだろうと思われる一週間前に、あの台風4号が関東を直撃したのである。周りの木を切られてしまった巣がある松の木は、たぶん風あたりもかなり強かったのだろう。近くにあった他の松の幹は上のほうが折れてしまっている。

_9821_edited1

        餌を運んできた母親(右)

その台風の影響で、4羽いた雛の1羽がかわいそうにも巣から落下してしまったのである。雨、風が強かったあの夜を考えると、即死に近かったかも知れない。もう一息というところで非常に残念でならない。

_9908_edited1

        巣立ち雛

これも天命かとあきらめるしかないが、最近の新聞では鷹の巣から落ちた雛を助けて、巣を作り直した美談がニュースとなっていたが、今回はそういうこともできずにかわいそうなことになってしまった。

_9895_edited1

巣立った後の夕暮れの公園を歩いてみると、巣がある松の木の隣のケヤキの枝に、母親のツミが雛がいなくなった巣をじっと見つめている姿があった。

_9734

                   ツミの母親

後姿はなんとなくホッとした感じと、大変だった子育てを懐かしんでいるようでもある。見える姿は少しやつれたような感じにも受け取れる。

_9858      

心配になって、翌日早朝散歩でまた公園を歩いてみると、今度は昨日巣立ったツミの子供たちが三羽、巣の上でばたばたと騒いでいるではないか。巣立ちの場面は見られなかったが一夜明けて元気な姿を見ることができた。

_0279_2

        巣立ち雛

成長した雛たちの姿を見て一安心と眺めていると、そこに、母親のツミが狩を終えて朝食を運んできたところであった。家族団らんのツミの朝食風景である。こういう風景を見ていると鳥たちの成長の早さには驚かされるものがある。

_0224_edited1_2

まずは、無事巣立ったことを喜ぶとともに、ツミの雛の巣立ちに現場の工程を変更してまで協力してくださった建築会社の皆さんには本当にお世話になりました。

_0196_2

感謝と御礼の言葉をこの場を借りて述べさせていただきます。「ありがとうございました」。無事に育って、また来年この地で営巣してくれることを楽しみにしながら歩いた朝の散歩であった。

アオゲラ  子育ても順調

いつもの公園ではアオゲラが子育て中である。今朝も少し覗いてみるとオスもメスも頻繁に巣穴に出入りするようになっている。

_9069_edited1

        アオゲラ ♂

抱卵時期が過ぎて、孵化をしたようである。まだ顔を出したりしないので産毛状態なのだろう。この1週間ぐらいの内ちに雛が顔を出すようになると思う。これからが楽しみである。

_9057_edited1

相変わらず警戒心は強く巣穴のある木に止まってもすぐには中に入らない。周りをよく見て安全を確認してから中に入る。

_9094_edited1

最初にオスが来て、入口の廻りの木をつついたり、中に頭を入れたりしながら周りの様子を見て、しばらくしてから中に入っていった。

_9152_edited1

抱卵時期だと、オスとメスが交互に卵を温めるので1時間半から2時間ぐらい出てこないが、5分も経たないうちにオスが出てくるので、無事孵化したのだろうと判断する。

_9172_edited1

       アオゲラ ♀  メスには足環の様なものが

オスが飛び出してから15分もしないうちに今度はメスが帰ってきた。メスも木に止まってから首を後ろに向けたり、体を横に動かしたりしながら周りを警戒している。

_9175_edited1

数分そんな状態の後、首を巣穴に突っ込むとスーッと入っていく。メスもそんなに長い時間を費やさないでまた外に飛び出していった。

_9212_edited1

        警戒心が強い ♀

_9230

早朝の給餌で忙しそうに見える。いたるところで雛鳥たちが巣立っているが、ここのアオゲラも無事に独り立ちしてほしいものである。

ツミ  巣立ちへの試練

台風4号は大雨と強い風をもたらし、深夜の関東地方を直撃して東北沖へと抜けて行ったが、この地域でもいたるところにその爪痕を残していった。

_8818_edited1

建設工事で伐採予定の松の木に営巣しているツミは、巣立ちまでその伐採は免れたが、今度の台風では4羽孵化した雛が3羽になってしまった。強い風に吹かれて木の上の巣から1羽がおちてしまったようである。

_8870_edited1

先週まではまだ白い産毛だった雛たちが、その白い産毛も取れ始めて大きく成長している。大きくなった3羽が母親の餌を待って、もう狭く感じる巣の中で羽ばたきの練習をしている。

_9030_edited1

周りの木はほとんど伐採されてしまったので、一本残った木はさぞかし大きく揺れたことだろうと思う。生まれたばかりのツミの雛にとっては最初の自然界の大きな試練だったに違いない。

_8824_edited1

ツミの親鳥が羽を休めていた松の木も上の方が折れてしまっている。自然界で生き抜いていくためには、まだまだ大きな困難にぶつかることだろうが、それに打ち勝って大きく成長してほしいものである。

_9038_edited1

生き残った3羽のツミが無事巣立ってくれることを願わずにはいられない。もう数週間で元気に大空に飛び立っていくことだろう。

チョウゲンボウ   巣立ちと狩りの練習

チョウゲンボウが巣立ちをしたと聞いたので、小雨の中公園に行って見た。見上げると陸橋の橋脚に営巣し、そこから巣立ったようでコンクリート橋脚は鳥の糞で白く汚れている。

_8599_edited1

その橋脚の橋桁のところに巣立ったばかりのチョウゲンボウがクルッとしたかわいい目を向けて周りを見渡している。

_8562_edited1

小雨の中、傘をさして公園を散策してみると、時期が終わった藤棚の下には紫陽花の花が咲き始め、花弁が雨にぬれている。公園の脇にある畑では栗の木が緑のとげとげしい葉の中に、小さな白い花を付けた花房が大きく垂れ下がっている。きっと秋には大きな栗の実をつけてくれることだろう。

_8585_edited1

しばらくすると橋脚の下にいたチョウゲンボウが飛び出して、反対側の森の大きな木のてっぺんに止まって今度は周りを見下ろしている。下から見上げていると、今度はゆっくりと飛び出したかと思うとゆっくりと飛翔して民家の屋根にとまった。

_8658_edited1

狩りの練習をしているのか、狙いは、おもに昆虫やミミズ、カエル、スズメなどを捕獲する。移動の時の飛翔は翼や尾羽が細く長めなのでひらひらと飛ぶような感じさえする。

_8704_edited1

しかし、狩りの時は木の枝に止まって地上の獲物を探して、低空飛翔で一気に狙うのでやはり猛禽類だなと思う。それでも目つきはオオタカやツミなどに比べるとやさしい感じがする。この幼鳥も無事巣立ったので、一生懸命狩りの練習をして早く一人前になることを祈る。

東京ゲートブリッジ   恐竜橋とも言うとか

朝起きたときには雨が降っていたが、昼頃になると雨は上がり空を覆っていた雲が切れると太陽の光が射し始めた。天気がよくなると家にじっとしているのがもったいない性格なので出かけることにした。

_8723

なぜか2が並ぶ2012年2月12日に開通したまだ渡ったことの無い東京ゲートブリッジを目指す。雨上がりで視界はすっきりしないが青空は見え隠れしている。車のナビをセットすると、現地到着時刻は12時半ごろをさす。

_8724

45分ぐらいで着けそうである。意外と早くいけるのだなと感心しながら、ナビのガイドどおりに高速道路に乗る。さすが、休日の昼頃とあって車の数は少なく道路は空いていて快適に走る。

_8735

江戸橋ジャンクション、箱崎ジャンクションから三郷方面に向かい、堀切りジャンクションを右折して新木場へと向かう。右手には東京スカイツリーが川沿いにその見事な威容を見せてくれる。さすがに世界一の高さである。近くに高い建物が無いので全容が良く見える。

_8740

新木場で高速道路を降りる。休日で大型トラックの姿もなく閑散とした湾岸の倉庫街を走る。信号もほとんどノンストップで走りぬけ、道路の両側に大型トラックや乗用車がぎっしりと並んだ道路を抜けると、ゲートブリッジに通じる大きな広い新しい4車線道路に出る。

_8788_edited1

左手に緑の芝生がまぶしい若洲のゴルフ場を見ながら真ん中の車線をそのまま走ると、東京ゲートブリッジに入っていくが、左側の側道を入って若洲海浜公園の駐車場へと向かう。

_8746_edited1

目の前に銀色に光る恐竜が向かい合っているような特異な形状をした東京ゲートブリッジの姿が見えてくる。かなりの高さを走る道路の橋脚の脇を歩いて、湾岸に出ると堤防のアルミの手すりに肘をつきながら、海風を受けて海上を跨ぐトラス橋に見入る。

_8787

        遠景左手が建設中の「海の森公園」

規模としては大きな橋である。江東区若洲と大田区城南島間の約8kmを結ぶ東京港臨海道路の一部で、全長が2,618mで橋梁最上部の高さが87.8mと橋の下部から海上までは54.6mになる。

_8795

羽田空港の近くにあるため、航空法の高さ制限と、東京港を通る大型船舶が航行可能な高さを確保するために、吊り橋や斜張橋ではなく恐竜が顔をつき合わせたようなトラス構造が採用されたといわれている。

_8776

橋の上を歩くには、9Fの展望台行きのエレベーターで8階で降りると、橋上の歩道に出る。周りを見渡すと東京湾が一望でき、橋の下を航行する大きな外国の貨物船と古風なスタイルの観光船を見下ろすことができる。

_8759_edited1

       橋と船と飛行機

また、湾内を白く水しぶきをあげて走る水上バイクの向こうには、湾岸に立つ高層ビル群、もちろん東京スカイツリーの姿も見える。後ろを振り返れば、大きな観覧車と東京ディズニーランドと林立するホテル群。

_8768_edited1

             橋上の窓から東京スカイツリー

海上に見える白や赤の大きく風を含んだ三角のヨットの帆の向こうには、木更津の街並みを背景に東京アクアラインと海ほたるが見える。あいにくの靄のような薄い雲で富士山は見えないが、頻繁に飛び立つ羽田空港からの飛行機が上空を飛んでいく。

_8764_edited1

        橋上の窓から湾岸高層ビル群

そんな景色を楽しみながら橋上の歩道を歩いていくと、途中に腰を下ろせるようにできた流線型のイスのようなものがある。そこに腰を下ろしてあたりを見渡すと、反対側の埋立地には都内最大級の公園である「海の森公園」の整備が進められている。

_8766

樹木も植えられ、散策路も整備されて緑の多い公園が海の真ん中に出現しそうである。このあたりの景観も数年経ったら大きく変わってしまうのだろう期待感を抱きながら、生まれて初めて新しい東京ゲートブリッジを歩き、走り抜け、東京湾の景観を楽しんだ一日でした。台風一過のような青空のときに再訪したいものである。

ツミ  もうすぐ巣立ち

毎年この公園で営巣しているツミが、今年も無事雛が巣立ちそうである。4羽いる雛たちも日増しに大きくなって白い産毛もそろそろ生え換わることだろう。

_7856_edited1

親鳥の雛への給餌を見ていると、オス親とメス親の役割分担がきちんと決まっているように見える。

_7858_edited1

子供に直接口移しで餌をやるのはメスの役目で、オスは近くの木の枝まで餌になる小さい野鳥をつかまえてきて、そこでメスに渡してメスはそこから雛たちのところに運んで、口で小さくちぎってそれぞれの雛に食べさせている。

_7909_edited1

オスは、スズメやシジュウカラ、ヒヨドリなどの小さな野鳥を捕獲して羽をむしり取って、裸にして運んでくるようである。やさしい!メスに対する気遣いか。

_7964_edited1

近くに来ると、「ピョーゥピョゥピョゥピョゥ」と鳴いてはメスを呼ぶ。すると巣にいるメスはオスのところまで飛んで餌を引き受けて戻ってくるという作業を繰り返している。

_8022_edited1

こんもりとした緑の葉の茂ったところで引き渡しをしているようなので、その場面は見えないが頻繁に運んできている。どこの世界もオスの役目は大変なんだと思う。

_8063_edited1

たまに、オスが木の上にある巣まで運んでくるが、ヒナに餌は与えないで餌を置いてすぐ飛び去ってしまうこともある。やはり食べさせるのはメスの仕事なのだ。

_8183_edited1

一生懸命餌を与えたメスは、近くの高い木の枝で一休みしているが、近くにはオナガも営巣しているので、オナガの営巣している木にツミが近づくとオナガが数羽でツミを追い払っている光景も見える。

_8120_edited1

この目の鋭い恐い顔をしたツミもオナガに追われて樹木の中に入ってしまう。それぞれの子育てはさすが真剣に行われているようであるが、どちらも無事に雛が育って独り立ちできることを願っている。

アオゲラ  雨の中の抱卵

ひと月に35日雨が降るという屋久島を経験してからは、最近の雨はあまり気にならなくなり、多少の雨でも朝のウォーキングをするようになった。

_8321

いつもの公園に行くと雨の中でも野鳥たちは、子育てに忙しそうである。オスもメスも交代で卵を温めている。その交代の時間も長く、見ていると約1.5時間から2時間での交代である。

_8258_edited1

       メスが戻りオスが外出

雨にぬれた木々の葉は水滴が落ちるたびに揺れ、光の加減によって白く光っている。その木々の葉の隙間からレンズを向けているが、距離は約30mぐらいであろうか。

_8259_edited1

小さくキョキョキョと鳴きながら抱卵中の木の幹に取りつくと、中からオスのアオゲラが顔を出したかと思うとバトンタッチをして飛び出していく。

_8271

それに変わって朝食を終えたメスが、辺りを気にしながら警戒し、安全を確認してから木の幹に掘られた穴からスーッと中に入っていく。

_8287_edited1

             周りを警戒して中に入る

時々顔を出すこともあるが一度交代すると次の交代まではかなりの時間がかかる。その間にはホトトギスが鳴きながら飛んでくるが、かなり高いところにとまるのでその姿を見つけるには苦労する。

_8294

アオゲラは抱卵約2週間ぐらいで孵化するので、もうそろそろ親たちも子供への給餌に忙しくなるだろうと思う。そうすれば、頻繁に餌をはこんでくるので、親鳥たちの姿を長い時間待たずに見ることができる。

_8315

どこでも今が野鳥たちの雛が巣立ちをする時期である。人間も含めて外敵に襲われないように無事元気に巣立ちをすることを願うこの頃である。

中間のガジュマル  海岸近くは亜熱帯

海岸近くや川岸には一年中ハイビスカスが咲き乱れる亜熱帯の南国の雰囲気である。島の位置的には、七時の位置にある中間集落にはガジュマルの気根のアーチがあって南国ムードいっぱいである。太陽は無く小雨に煙る川岸であるが?

_7412

             中間橋

_7647

               リンゴツバキ

川の岸辺には、ハイビスカスやブーゲンビリアの赤やピンクの花がきれいに咲いている。相変わらずの曇り空であるが、にぎやかな南国の花がそれを吹きとばしてくれるように鮮やかである。

_7397

        ブーゲンビリア

_7409

             ガジュマル気根アーチ

靄にけむる三角にとがった七五岳がそのガジュマルの木の彼方に見える。手前の海岸線から眺めると、山頂に向かって亀が上っているように見える山であるが、ここで見るととがった三角形に見える。

_7394

              七五岳

海岸線に出ると、砂浜はウミガメの産卵地になっていて、砂の上には亀の足跡が海からずっと続いている。昨夜もかなりの海がめが産卵に来たようである。

       _7435

        ウミガメの足跡

両手両足で砂の上を一生懸命這い上がった様子が手に取るようにわかる。深夜のウミガメの産卵を見ようと思っていたが、観察にはいろいろな注意事項があってなかなか思うようにいかなかったので次回の楽しみにする。

_7433

        海へ続くウミガメの足跡

涙を流しながらの産卵といわれているが、島の人の話を聞くと、あれは海水で生活しているウミガメが地表に出るので、空気が目に触れるのでそれを潤すための涙だということである。

_7425_2

             ガジュマル

話としては、涙を流して産卵するという方が情緒があるが、島の人は以外に冷静に物事を見ているなと思う。

_7485

         西部林道から

_7466

             西部林道から南方

さらに海岸線を進むと、九時の方向には世界自然遺産登録地の照葉樹林が多い西部林道に出る。ここに入ると、植物を持って出てはいけないということで、木の実などは採って食べても種をそこに残していかなければいけないらしい。

_7482_edited1

       ???? 食べると美味しい    

この林道付近には、ヤクシカやヤクシマザルなどがたくさんいて、道路にも出てくる姿が見えるところと聞く。よく見ると森の中から親子の鹿が顔を出した。親シカはおなかが大きいように見えるのでお腹に赤ちゃんがいるのかも知れない。本土の鹿よりひと回り小さく白い尻尾が印象的である。

_7753_edited1

        ヤクシカ

_7791

       これでも山に入ると雨になっている。

島の焼酎も堪能した、シカの焼き肉や刺身も味わい、一通り世界遺産の屋久島を楽しんだが、屋久島はやはり雨のにあう島である。雨は嫌いではない、この次はゆっくりと登山の準備をして九州の最高峰宮之浦岳(1,936m)と縄文杉を目指したいものである。

名滝名水の宝庫   大川(おおこ)の滝と千尋(せんぴろ)の滝を歩く

 とにかく毎日よく雨が降る。屋久島は上から見るとほとんど丸い形をした島で、位置を確認するときは、時計盤を頭に浮かべて考えるとわかりやすい。宮之浦港を一時にすると安房港は三時の位置になり、屋久島空港は二時の位置になる。

_7512

        千尋(せんぴろ)の滝   

今日歩こうと思っている千尋(せんぴろ)の滝は五時の位置になるので、島の東南の方角になる。島を流れる川も同じように放射状に流れている。車を降りて雨にぬれた樹木の間を歩いて行くとドーッドーッという滝の音が響いてくる。

_7518

この千尋(せんぴろ)の滝は鯛ノ川にかかる豪快な滝で、落差約60m、屋久島の本体である巨大な一枚岩の花崗岩がむき出しになったV字谷を見下ろす景観は圧倒させられる。宮崎駿の「千と千尋の神隠し」はここがヒントになっているという。

_7506

        モッチョム岳(940m)(車窓より)

この滝の手前に登山の案内と共に登山道がある。その登山道も最初から階段になっていて見るからに登りはきつそうである。その急峻な岩山は標高940mのモッチョム岳である。あいにく靄に隠れて頂上は見えないが険しくそそり立っている。

_7440

             大川(おおこ)の滝

そこから約30分ぐらい車で走ると、大川(おおこ)の滝が見えてくる。これは位置的には八時ごろの位置になる。この滝は屋久島最大の滝で、88mの高さを大量の水が豪快に流れ落ちている。

_7452_2

              大川(おおこ)の滝

滝壺まで岩の間を歩いて行くことができるが、雨で足元が悪いので全体を見渡せる岩場でその轟音と水しぶきを楽しんだ。新緑の山の木々に花が咲いている姿が、濃い緑の中に黄緑色になって、それが雨にぬれてさらに鮮やかに見える。

_7456_2

       水量が少ないので右側が細く流れている

屋久島に豪快な滝がたくさんあるのは、花崗岩でできた山なので大量の水にも浸食されることなく、その姿を残しているからだといわれている。

_7459

      水量の多いときは水没してしまう取りつき路

豊富な美味しい水のあるところには美味しい酒ができるといわれている。屋久島の酒「三岳」と「愛子」は夕食のときに味わってみたが美味しい酒である。

「三岳」は屋久島三岳といわれる宮之浦岳(1,936m)、永田岳(1,886m)、黒味岳(1、831m)の山岳信仰(岳参り)からの名前の由来だという。味は一言でいうと、「柑橘系の香りがするフルーティーな芋焼酎」という感じである。

_7849

        屋久島の地酒

それと「愛子」はやはり、愛子岳(1,235m)からその名前があり、敬宮愛子様の誕生で一躍人気が盛り上がったといわれている。どちらも島でしか飲めないといわれ、本土ではプレミアがついて、なかなかお目にかかることは難しく味わうのはさらに大変だと聞く。

ところで今夜はどの酒を味わってみようかと、滝の流れを眺めながら思案しているところである。

紀元杉  太古の森の神秘

杉は世界で日本だけに生える固有種で、温暖多湿の日本の気候に適応する遺伝子を持っているといわれている。

_7680

対向車が来るとどちらかが広いところまで戻ってすれ違いをするような林道を1,000m以上登ったところに紀元杉はある。紀元杉は推定樹齢3,000年といわれ、樹高は19.5m、胸高周囲は8.1mの太古の巨木である。

_7668

樹木は大きくなると幹の中心部から腐り始め、空洞が広がって本体を支えきれなくなって、倒壊して一生を終るのであるが、屋久杉は幹材が腐りにくいため一千年以上も倒壊せずに生き続けられ、毎年幹の外側に年輪を作って巨木へと成長していくといわれている。

_7676

           紀元杉  樹齢3,000年

島全体を見てみるとどこにでも杉の木が見られ、一面緑の多い島であるが屋久島では、樹齢一千年以上の天然杉を「屋久杉」と呼び、一千年以下は「小杉」、人が植林した杉は「地杉」と呼んで区別している。

_7672

           栂の巨木

天然杉は標高500m以上に分布し、1,000m以上の高所が杉の適地だといわれ、登っていく道路わきにも数多くの大木が見える。水分と太陽の光が豊富なせいか、森の木々は枝先まで蘚苔類に覆われて、シダや灌木などが巨木の樹皮に着生している。

_7675

紀元杉のまわりにヤクシャクナゲのピンクの花がきれいに咲いているが、本土のシャクナゲとは少し違っている。シャクナゲの幹は大きく花は小さいのが特徴である。

_7665

紀元杉の周りは手すりのついた木道があり、周囲を一回りできるようになっていて、大きな幹に手を触れるとなにか元気が湧いてくるような気がする。

_7673

            周囲8.1m

雨上がりの巨木の森は、しっとりと靄が立ち上り幻想的な雰囲気を漂わせている。3,000年の長寿にあやかって周囲8.1mの樹皮に触れ招福を祈念しながら下山することにする。

ヤクスギランド  天気予報の当たらない島

最近、東京では天気予報がよく当たる。スマートフォンなどでは、何時に雨雲が発生しますと連絡さえ届く。

_7687_edited1

ここ、屋久島では天気予報は全く当たらない。曇りのち晴れの予報に対して、朝から雨が降ることもあるという。

_7690

             古木の上に新芽

屋久島には、亜熱帯の気候から亜寒帯の気候まで日本列島各地の気候が詰まっているといわれる。

_7702

             ヒメシャラ

海岸近くは一年中ハイビスカスが咲き乱れる亜熱帯、山頂へ行くと北海道の様な冷涼な亜寒帯で、日本の縮図といわれ植生が垂直分布している。

_7701

             切り株更新

ヤクスギランドは安房から16kmで標高1000~1300mにある。海岸近くにある宿を出るときは空も明るく、天気予報は曇りのち晴れ、期待に胸を膨らませて原生林に向かう。

_7711

        荒川橋

車の高度があがっていくと、だんだんと雲が多くなり靄がかかってくるようになる。七曲の林道を一時間ほど登ると雨が降り出して、巨木が多くなり、苔むした木々が雨にぬれて植物がさまざまな表情を見せてくれる。

_7716

屋久杉は、樹齢1、000年以上の杉のことで、その中でも現在のところ最大とされているのが縄文杉だといわれている。縄文杉の本当の樹齢は定かではないが、一説によれば7、200年といわれている。

_7708

   ヤマグルマ 根を巻きつけ杉を絞め殺すこともある

樹齢1、000年未満の杉は、小杉と呼んで区別しているようである。今回は日程の都合とかみさんも一緒なので、この7、200年の縄文杉は次回の楽しみにした。

_7684

           くぐり栂

整備された雨にぬれた木道を歩いていると苔むした古木の間に、ヤクシカやヤクサルの姿を見ることができる。人間の姿を見ると森の奥の方に入ってしまうが、一般にシカもサルも小柄で毛がふさふさしている感じがする。

_7719

             岩の上に成育する

森の中に動物がいるということは、山ビルもいるということなので気をつけないといけない。木の枝から落ちてくるので、首から入ったりすると大変である。

_7724

          仏陀杉  樹齢1,800年 幹回り8.0m

山ビルの脅威は経験しているので、ここでは出あわないことを念じつつ歩く。幸い傘をさしているので直接は体に着くことはないだろうと思う。

_7718

_7726

潜り杉や潜りツガなど巨木の中を抜けたりしながら、太古からの大自然と歴史が作り出した緑の森を満喫しながら雨の登山道を歩く。

_7729

         双子杉

_7739_2                

               ねじれ杉

標高1,200mの屋久杉ランド付近は、雨模様であったが海岸近くに降りてくるとその雨もなく夕焼けがかすかに海を赤く染めていた。風呂に入り明日の晴れを祈りながら、島の焼酎「三岳」をロックで煽る。

白谷雲水峡  苔むす原生林

世界自然遺産[屋久島」、世界遺産を制覇しようと思い立ってから残るのは、日本では屋久島と最近世界遺産にになった「小笠原」である。その屋久島を目指して、鹿児島港を後にジェットフォイルのエンジン音と快適なスピードで海原を走る。

_7534

空模様は雨雲、遠く台風三号の発生のニュースを聞きながらのあこがれの屋久島を目指す。頂上を雲に隠した活火山「桜島」を背に、錦江湾をすべるように走る水中翼船、左手には佐多岬の灯台が見える。

_7539

学生時代に旅をした思い出の風景で、北緯30度線が走る日本最南端の灯台である。鹿児島港からは種子島に寄るので二時間半の洋上の旅である。

_7548

一夜明けた屋久島の朝、雲は厚いがなんとか雨は避けられそうである。宿のある宮の浦から車で30分。霧に煙る宮の浦の風景を見降ろし、車も喘ぎながら登る白谷雲水峡への道。

_7553

         憩いの大岩

車のすれ違いもやっとの狭い道路を進むと、白谷雲水峡の入口に着く。入口付近は、ドードーと大きな滝の音が響き渡っている。標高もかなり登ってきているので、気温も低く少し雨模様になってきた。

_7566

入口で、森林環境整備推進協力金といういわゆる入場券を払って、森の中に足を踏み入れ、川や滝の流れを楽しみながら、うっそうとした木々の間を歩く。

_7582

              飛龍おとし

屋久島の水の豊かさを実感する光景である。歩道の脇の水流は、豊かな水の世界を実感させる。降り注ぐ大量の雨は苔むした幻想的な森を作り、大きな流れとなって激しく流れ落ちる。

_7570

              二代杉

入口から少し歩くと、丸みを帯びた巨大な一枚岩が見えてくる。岩の隙間には赤いツツジの花が見える。両手を使って登り振り返りながら一休みする。むき出しになった花崗岩、屋久島の原形、最初の試練の場である。

_7576

川の流れの大きな音に混じって、コマドリの鳴き声が聞こえてくるが、降る雨にその姿を見つけることは難しい。森の中の歩道の脇の苔には澄みきった水滴が今にも落ちそうにまん丸に膨らんでいる。

_7593

激しく流れ落ちる飛流落としの滝を眺めながら飛龍橋を渡る。歩きやすい木道もそろそろ終わり、原生林歩道になる。

_7595

ゴツゴツした岩や、すべりやすいくねくねと這う木の根をまたぎながら登っていく。雨が激しくなってきたので、カッパを着て傘をさして歩くが雨がにあう屋久島ではあまり苦にならない。

_7610

一歩一歩、森が深くなっていく。つるつるとした木肌のヒメシャラやモミ、千年以上の長寿の屋久杉が道中を楽しませてくれる。

_7623

_7613

               弥生杉

切り株の上にさらに新しい杉の木が育っている二代杉など幻想的な原生林が堪能できる。林芙美子の「浮雲」では、「屋久島は月のうち、三十五日は雨という位でございますからね。」という表現をしているように、屋久島の降水量は非常に多い。

_7618

              気概杉

_7641

また、この大量の雨こそが岩の島に自然の恵みをもたらしているのだが、雨の大自然のふる里を楽しんでみたいと思う。

稲倉の棚田  田植えの盛り

上田の市街地から菅平高原に行く途中の山麓に「信州稲倉の棚田」がある。日本の棚田百選に選ばれてから注目されている。と思っているのは私だけかも知れないが?。

_7092

ここ稲倉の棚田は、元禄時代から明治時代にかけて開田されたものといわれている。さわやかな五月の風の中、行き交う車も少なく快適に林道を走っていると、ちょうど棚田で田植えが行われていた。

_7094_edited1

石積みされた土手で仕切られた棚田には、水がいっぱいに張られ天気も良く、家族総出で田植えが行われている。

今では、田植えというと機械化されて自動でどんどん苗を植えていくが、ここでは人力で全員が一列になって腰を曲げ、苗を一本一本手で植えている。

_7097

昔は、田植えのときのお昼が楽しみであった。田んぼのあぜ道に家族全員で腰をおろして、おにぎりや野菜の煮付け、漬物などで昼飯を食べた。お茶を飲みながら談笑して農作業を楽しんだものである。

_7098

高台から見下ろしている棚田の田植えの風景は、そんな昔を思い出させる光景である。家族や近所の手伝いの人たちで共同で行う農作業風景があった。秋の収穫までこの棚田はいろいろな場面を演出してくれる。

_7101

苗が育つ一面の緑の棚田、蛍が飛び交う初夏の棚田、稲穂が垂れ下がる黄金の棚田、刈り取った後の田んぼの風景などである。それも朝、昼、夕方、夜とそれぞれの違った場面がある。機会があればその都度都度の風景をファインダーにおさめたいものである。

鏡池  新緑の静寂

毎年四季折々水面に映る戸隠山の変化を見にやってくる「鏡池」。いつもは晴れた早朝に池に着けるようにと考えて行動しているが、今日は少し時間が遅れてしまった。それでもせっかくだから池を覗いてみることにする。

_7374

早朝の曲がりくねった林道を走り、池のほとりに着くとそれでもまだ風が出ていなくて水面は静か、さざ波がやや出始めた感じではあるが、水面には池の周りの緑の樹木と残雪のある戸隠山を映していた。

_7358

         西岳

空に雲は少なく、西岳、八方睨みの姿をきれいに水面に映してして見せている。私は、山麓の新緑の季節の山の色が好きだ。もやもやとした灰緑色というか、日々変化するパステルカラー調のうす緑の濃淡が何とも言えない。

_7373_edited1

そんな新緑の向こうに、青空の下、青い山並みに白い雪を険しい沢に残した戸隠山の八方睨みが立ちはだかる。のこぎりの歯のような蟻の門渡りは見るからにその険しさを感じさせる。

_7368_edited1

              八方睨

池の水面に上下対称に映る戸隠山を眺めていると、若かりし時に山登りをしたことを思い出す。今でも気力だけは十分あるのだが、体力がついてこないのが現状である。無理をしないで自分の体力での山歩きを楽しみたいと心がけているが、なかなか思うようにはいかないものである。

_7359

_7383

最近は、奥多摩や丹沢、秩父などの山歩きが精いっぱいである。それでも2、000m近い山でないと、樹木が多く眺望が開けないので、目標とはしているが年に1、2回である。自分の足で歩けるうちに数多くの山を歩いて、未知の風景や鳥たちとの出遭いを楽しみたいと思うこの頃である。

野鳥の宝庫  高原での出あい

里山から姿が見えなくなったアカハラとの再会、高原の森の中を歩くとアカハラの鳴き声が木々の間に響きわたる。冬の間公園の落ち葉を掘り返していたアカハラが木の上にいる。

_7145_edited1

        アカハラ

ここではどこにでもアカハラの姿が見える。林立する木の根元に生える水芭蕉の群生の葉の中にもアカハラの姿を見つけることができる。水芭蕉の大きな葉が邪魔をしてその姿をはっきりは見せてくれないが、その葉の間に時々動き廻る姿が見える。

_7244_edited1

        コサメビタキ

樹上のアカハラはじっと下を見たり、廻りを見まわしたりしながら、同じところに長い間とまっている。比較的地面に降りて採餌をするアカハラにしては珍しい光景である。

_7256_edited1

         コサメビタキ

自然林の中、整備された木道を野鳥の鳴き声を聞き、一帯に咲く植物を観察し、野鳥の姿を探しながらゆっくりと歩く。木道上の人だかりがある視線の方角を見ると、遠くにクロツグミの姿が見えるがかなりの距離である。

_7187_edited1

              クロツグミ

静かな木道を進んで、アカゲラの飛び交う樹林帯を見上げていると、コサメビタキらしきものが飛来する。声もたてずに二羽でなにか楽しんでいるようにも見える。

_7208_edited1

         アカゲラ ♀

五月のさわやかな風と野鳥の鳴き声、芽吹き始めた新緑の葉がが白樺の樹木の幹の白に映え、遠くに映る沢に雪を残した戸隠山の鋭い稜線が林間に見える風景は素晴らしい構図である。その光景を脳裏に刻みつけ歩を進める。やはり自然と共にあるのが人間のあるべき姿なのだろうと改めて思う。

ミソサザイ  囀りもなく巣作りのミソッチ

川底が見える清流に水芭蕉や立金花(リュウキンカ)、二輪草の愛らしい花が咲く木道から眺めていると、倒木の草陰に忙しそうに出入りするミソサザイの姿がある。

_7275_edited1

いつもの姿であれば、この木道の手すりのたて杭の丸太の切断面の上に止まって、空に向かって大きく口を開け、森に響き渡るようなきれいな囀りを聞かせてくれるミソサザイであるが、今日の姿はひたすら巣作りの作業中である。

_7284_edited1

巣をつくっていると思われる古木の陰のところから、飛び出しては嘴にコケや羽毛などをくわえて入っていく。一旦入口の枯れ枝に止まったかと思うと、右手の草むらの中に入る。その次は川の上流側の低い木にとまり巣の材料を探す。

_7320_edited1

作業中なのでなかなか忙しい。入り口に止まり木があるのだが動きが速くてすぐ中に入ってしまう。三方向に対して忙しく動くが、手前に横たわる古い木の上の、ふかふかした感じの黄緑のコケのところに来るとシャッターアングルとしては一番うれしいところである。

_7321_edited1

日本最小種の鳥といわれ、全身茶褐色で地味な色合いなので見つけにくいが、丸っこい形に短い尾羽を立てた独特のシルエットをしているのでわかりやすい。

_7315_edited1

繁殖期の囀りの姿は、小さい体をいっぱいに反らし、よく通る声で複雑で玉を転がすように盛んに鳴く印象があるが、今日はその光景は見せてくれない。

_7329

ひたすら、清流の湿地帯に横たわる古木の根元のコケや獣毛を採ってきては巣をつくっている。一夫多妻で繁殖するといわれているので、巣をつくってからメスを誘う囀りを始めるつもりなのだろうか、時間があればそこまで見届たいものである。

湿地帯の花たち  森林植物園を歩く

清流が流れる戸隠奥社への入り口の鳥居の手前を左手に折れて、芽吹き始めた雑木林の散策路を進むと、両側の湿地帯に水芭蕉の大きな葉が群生して、今では盛りを終えたソフトクリームのように巻いた白い花がところどころに見える。

_7274

        水芭蕉、二輪草、立金花(リュウキンカ)

_7350

       二輪草の群生

「ツキノワグマが出没したから注意せよ」との看板を見ながら、木道へと足を向ける。厚い板を横に並べて、両側に丸太を組んだ手すりがついた木道を鳥の声を聞きながらゆっくりと歩く。

_7105

        水芭蕉と立金花

木道で保護された湿地帯の植物は、のびのびと育って一面を柔らかな黄緑色で覆っている。背の高いブナや白樺の幹には、ゴジュウカラやキバシリがせわしなく動く。

_7237

        二輪草

遠くで聞こえるアカハラの声や、アカゲラの木をつつく音が森のさわやかさを引き立てる。胸いっぱいに吸い込む高原の空気も都会のそれとは違って、なぜか活力がわいてくるような気持ちになる。

_7266

        水芭蕉

木々の間を通してはるか遠くの針葉樹の天辺に止まっているのは、クロツグミである。なかなか出遇うことの無い鳥なので、近くで遇いたいのだが、距離はかなりある。

_7169

        立金花と水芭蕉

木道を道なりに歩くと湿地帯にせり出した休憩所がある。丸太でできたイスが並べてあり座って鳥の声を聞いたり、樹林の間から見える残雪のある険しい戸隠山の稜線の姿を眺めたりすることができる。

_7241

        二輪草と立金花

_7341

木道の下を流れる清流の川岸の苔むした倒木の陰では、ミソサザイが巣作り中で忙しく飛んでは嘴に苔をくわえて入っていく。川底が見える小さな清流の両端には、黄色や白の小さな花が緑の若葉をバックにひときわ引き立って見える。

_7226

しばらくミソサザイの巣作りを眺めていたが、近くの枝にはコサメビタキらしきペアーがとまって、こちらをじっと見ている。芽吹き始めた新緑と野鳥たちの声を聞いて、のんびり歩いていると、都会の喧騒を忘れ、心が洗われるようである。やはりこのような命の洗濯は必要なのであろう。

« 2012年5月 | トップページ | 2012年7月 »