キクイタダキ もう少しゆっくりして
公園をひとまわりすると、鳥たちの声がかなり多く聞こえるようになった。夏の間緑色の葉がこんもりと茂っていた樹木もすっかり葉が落ちて、幹や枝だけが残り鳥たちの姿も良く見えるようになった。
公園の景色も少し変ったように感じる。散策路の間から木々を見上げると何かすっきりとした景色に映り、遠くが透けて見える。間伐でもしたのかと見間違えるようである。
最近は下草刈りも盛んに行われるようになり、公園の景色としてはすっきりして散歩をする人たちには好評なのだろうが、鳥たちにとっては隠れるところがなくなり住みにくい環境になりつつあるのではと危惧するところである。
そのせいか、このところコジュケイの姿を見る機会が少なくなったような気がする。声は相変わらず大きく、昨年あたりまでは、散策路をチョコチョコと歩いて時々姿を現してくれた。
時には親子連れで目の前を横切ったりして、鉢合わせになるとあわてて藪の中に入っていくことが多かった。その隠れ家も少なくなって森の奥に移動してしまったのではなかろうかとも考える。
山の上の広場では相変わらずキクイタダキの飛来を待ちうける人たちが多い。シジュウカラやエナガの群れに混じって移動しているが、それぞれみんな動きが速く、追いかけるのが大変である。
なかでも、キクイタダキは特に速い。見分けるには体が小さく良く動く鳥を見つけけることである。あの速さで餌を捕っているのだと思うとその動きには感心する。
「君の姿を記録に残したくて、待っている人の気持ちも考えてよ」といいたくなる。少々スピード違反ではないかと思う。人間世界では制服警官に笛を吹かれてしまう場面である。
「私の思い君に通じず」で、忙しく枝から枝へと飛び移りながら次の餌場へと移動していく。それでもこの公園の中を巡回しているらしく、何回か周期的に姿をみせてくれるのは有難いことである。
やはり、キクイタダキのスピードに勝る撮影技術を身につけることが必要である。なんだかんだと言いながら、その姿を待ち続けている師走の公園散歩である。
週末になるとこの公園で鳥たちを追いかけて楽しませてもらったが、早いもので今年も後残すところ一週間を切ってしまった。2014年にも大いに期待したいところである。
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