ミソサザイ 大きな口を開けて
昨夜の深酒もすっかり抜けて、早朝の高原の朝はさわやかな空気が静かに流れる。
誰もいない木道をゆっくりと歩いているが、朝陽はまだそこまで届かない。
野鳥たちの鳴き声が響き渡る森にひときわ大きなさえずりが聞こえる。小さな体から森中に聞こえるような大きな声のミソサザイである。
明るさが足りない森の中に響き渡る声を頼りにその姿を探すと、口を大きく開けて尾羽を後ろに立てたシルエットが見える。
とにかく小さいので探すのが大変だが、同じところで比較的長い間鳴き声を聞かせてくれるのでうれしい。
しばらく美声を聞かせてくれると、低い藪の中に入ってしまう。ところが待っていると、また同じようなところに姿を見せて独演会である。
顎が外れてしまうのではないかと思わせるほどの大きな口の開け方で、高原の朝を楽しませてくれたミソサザイである。
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