タゲリ 快晴の下貴婦人と会う
「田んぼの貴婦人」と言われるタゲリ。いつも雲の多い空の下での出会いが多いので、そのメタリックな暗緑色の装いが映えない。
一気に気温が下がって冷たい雨が続いたが、週末は秋晴れの良い天気だと、気象予報士のお姉さんが笑顔で伝えている。
それではと、タゲリに会いに早朝から田園地帯に向かう。東の空から横に広がる雲の間にきらきらと光る朝陽が上り始める。
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西の方向には頂に雪を被った円錐型の富士山が、その光を受けて雲一つない快晴の空の下に見事な姿を見せる。
そんな光景を見ながら雪の富士山をバックに、タゲリが飛んでくれたら最高の構図だと思いながら、田んぼのタゲリの姿を探す。
狭い農道を一回りすると、車の通れる道路のすぐわきの広い緑の畝になったホウレンソウ畑の中にその姿はあった。
順光の中のその姿は、すでに朝食は済んでしまったのか全員(鳥)がお休みモードで後ろ向きで首をすくめている。
数えてみると15羽の群れである。中には幼鳥らしき姿も見えるが、時々羽繕いする程度で動かない。
何とか飛翔姿を見てみたいと思って、冷たい風の中ポケットに両手を入れて、鳥と同じように首をすくめて待つ。
そのうちに青い空を二羽のタゲリが白く映える羽を大きく広げて下りてきた。合計で17羽の群れになった。
少し動きが出始めて一斉に飛び立ったが、近くを飛び長玉だったのでその飛翔姿と富士山がうまくファインダーに入らない。
一日いればよい場面を撮れるのにと思いながら、時間の制約の中での「貴婦人」との出会いであった。幸運にも独り占めの状態で、これも普段の行いの賜物かと自画自賛である。
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