コゲラ マユミと戯れ
マユミの実がピンクの額に囲まれて赤く色づき、それを食べにたくさんの鳥たちがやってくる。レストラン「マユミ」である。
本命を待つ間にやって来ては、器用に枝から実に飛びついてその赤い小さな実を嘴に咥えているのはコゲラたちである。
一羽が来てのんびりとその赤い実を物色していると、その枝の先に取り付いてお互いに赤い実を奪いあう。
あちこちの枝にぶら下がったり、羽をばたつかせて実を取り合う。しばらくするといっせいに飛び立ってレストランが空になる。
今度はコゲラのすきを狙ってメジロの群れがやってくる。こちらは鬼の居ぬ間にということで忙しく動いて食べ始める。
しばらくしてコゲラがやってくると、メジロは近くの樹木の枝にいったん引き下がりその動きを見ている。
こんな繰り返しで忙しいレストラン「マユミ」であるが、なかなか本命は姿を見せない。時間的にはそろそろということでそのチャンスを逃すまいと待つ。
近頃にない冷え込みでじっと待っていると、体の芯まで冷え切ってしまいそうである。それでももう少しと待ってみるが、時間切れになってしまった。
その場を離れるとそのあとにすぐ姿を見せるのではないかと、後ろ髪ひかれる思いでレストラン「マユミ」を後にした寒い早朝である。
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