ハヤブサ 子育て中
猛禽類も各地で子育て中の情報が入ってくる。孵化して巣立ちまでは、親鳥も子育てと外敵からの保護に神経をとがらせている。
午後からは天気も崩れるという予報であるが、早朝から暖かさに誘われてハヤブサの営巣ポイントにむかう。
すでに数人のカメラを構えた人たちがいる。見上げた崖の高いところにハヤブサのメスの姿がある。
その視線の先を探すと、向かいの切り立った崖のくぼんだ所が営巣場所である。その証拠には崖の周りには白い排泄物の跡がある。
打ち寄せる凪いだ波の音だけが聞こえる静かな海岸の切り立った崖の上が、ハヤブサのマイホームである。
メスが巣の近くまで飛ぶと、向かいの崖のうえの大きな樹木に向かって、「キィーッ キィーッ・・・・・・」というオスを呼ぶ声。
するとすぐに、鋭い脚に獲物を捕まえているオスが飛んでくる。待っているメスと雛たちに獲物を渡すとすぐに飛び立っていくオス。
営巣場所の岩陰から、白い産毛のかわいい雛の姿が見える。朝食を渡されたメスは、その獲物をくちばしで小さくちぎって雛たちに与える。
小さな雛はお腹がすいているらしく、待ちきれんばかりに大きな口を開けて、親鳥の嘴を待つ。
二羽の雛に均等に獲物を分け与え、朝食の時間は終わったのか、メスは獲物の残りを抱えて対岸の崖の上に飛び、そこで遅い朝食をとるようである。
その間、上空では縄張り荒らしのよそ者のハヤブサがやってきたらしく、オスは両翼を鋭角に構え戦闘態勢である。
どこの世界も家族を抱えた男親は大変なんだなと、改めて自分を振り返えり眺めているハヤブサの家族である。
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