ジョロウグモ 哀れなオス
「ジョロウグモ」 というと名前を聞いただけで、いかにすごい蜘蛛かと想像してしまう。漢字で書くと 「女郎蜘蛛」 でまさしく遊女のことである。
名前の通り見た目はカラフルできれいな蜘蛛である。その上その体の大きさはオスの5~6倍も大きいのである。
小雨の降る公園を歩くと、いたるところにそのジョロウグモの巣が目立つ。細かく張り巡らされた蜘蛛の糸の網目に雨の細かい水滴がついて円盤状にきれいに見える。
その大きな蜘蛛の巣の中心にいるのがジョロウグモで、網に引っ掛かる獲物をじっと待っている。その網にはオスたちも集まり、ついにはその身をささげているのである。
その網の片隅に小さく見えるのがオスである。オスは子孫繁栄のために、静かにメスとの交配のチャンスを狙っている。
なぜかというとジョロウグモは目が悪く網にかかる獲物は何でも食べてしまうので、オスは隙のあるメスの食事時を狙って背中に乗るのである。
何匹かのオスはそれを繰り返すが、結局はメスに食べられてしまうのである。なんと哀れなオスなのだろうと思うジョロウグモの世界である。人の世界でもありそうな光景なので、そういうところには近づかないことを教訓にしよう。
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