コハクチョウ 晩秋の山の端飛翔
田圃に降りた100羽近いコハクチョウの群れは、すごい食欲でひたすら頭を下げて水田の二番穂の中に嘴を入れて居る。
飛びたってくれないかとじっと待っているのも、吹き下ろす冷たい北風を受けている身としてはかなり厳しい。
近づいて飛ばしてみようかという邪心も起こる田んぼの畔道である。そんなとき数羽のコハクチョウたちが餌の取り合いなのか喧嘩なのか、あわただしく大きな羽を広げて羽ばたき始めた。
そのうちに6羽ほどが飛びたって薄日のさす南の空に向かう。幼鳥も含まれているので家族ではないかと思われる。
遠くに行ってしまうのかと思って見ていると、大きく旋回してこちらに戻ってくる。寒い中を待った甲斐があってやっと飛翔姿を見ることができた。
雲間の青空を背景に高度を下げて向かってくる。山の端に残る晩秋の紅葉の残り葉を背景に、先ほどまでいた田んぼに向かってくる。
首を長く伸ばして飛ぶコハクチョウの飛翔姿はきれいである。欲を言えば燃えるような紅葉を背景にしたかったというところか、寒さの中満足するコハクチョウとの出遭いであった。
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