ナベヅル 白黒をつけよう
田圃で朝から食事をしていたナベヅルは、水を飲みに河原へと飛びたち水辺に降りると、そこには縄張りとしていたダイサギがいた。
黒と白の対決かと見守ってみた。たまたま 「聴き耳頭巾」 を持っていたのでそれを被って二羽のやり取りを聞いてみる。
「おいおいここは俺の水場だぞ!」 とダイサギが大きく翼を広げて降りてくる。
「のどが渇いたから水を飲みに来ただけだよ」
「それにしても見慣れないやつだな」
「僕はナベヅルのナベちゃんと呼ばれているんだよ、今年の春生まれたんだ」
「そうか、子供じゃしょうがないな早く大きくなるんだよ」
と言って大人のダイサギは飛び去ったのである。
その後ナベちゃんはありがたくダイサギが去るのを見送って、一宿一飯の恩を感じながらゆっくりと水を飲んでいたのである。
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