ツミ Ⅲ 子育ての狩り
子育て中の狩りは忙しい。自分の食べ物もしかりだが、雛が大きく育つにしたがってその食べる量も違ってくる。
子供の数は通常3~4羽だから成長にしたがって食べるものも多くなる。鳥たちの子育てが終わってやつれた姿をよく見ることがある。
「子を持って知る親の恩」という言葉があるが、そういう姿を見ると鳥の世界も同じだなと思うのである。
親への愛情や恩情は、自分が子供を持ってみて初めて分かるものである。親の立場になってから、子育ての大切さや親の愛情の深さ、親の有難みがわかるというものである。
目の前のツミの子育てを見ていると、我が家の孫を育てている娘もそれを感じているのかなと思うこのごろである。
そんなことを考えていると突然のけたたましい鳥の鳴き声とともに数羽の鳥の姿、ムクドリである。
どうやらそのうちの一羽がツミの餌食になったようである。それも目の前での出来事である。
雑木林の枯葉でバタバタと抵抗するムクドリ、それを助けようとする仲間が飛び交う。しっかりと抑え込んだツミは片足に捕まえて上の横枝に飛びあがる。
見上げる樹木の横枝で餌食にしたムクドリの羽をむしり始める。オスの帰りが遅いメスの子育て中の狩りの一場面の遭遇であった。
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