メジロ Ⅱ 花に埋もれて
おいしいものきれいなものは独り占めできないのが世の中の常。メジロが河津桜を楽しんでいると邪魔者が入る。
メジロが入ってくるのを見つけると、どこで見ているのか必ずヒヨドリが飛び込んできて、追い出してしまう。
いかにもここは俺の縄張りだといわんばかりに、「ピーッピーッピーッ・・・」と大きな声で鳴きながら飛んでくる。
体の小さなメジロは、しょうがなく他の枝に移って再び花の中に顔をうずめている。その小さな嘴を花粉で黄色く染まるほど夢中である。
陽が上り始めて花の色が透けてきれいに見えてくると、他の鳥が来ないかなとあたりを見回してしまう。
まだへたくそな鳴き方のウグイスの囀りが聞こえてきたので、あわよくばと思ったりする。そんなことを考えながら、花に埋もれたメジロを追いかけている早朝である。
« メジロ 河津桜の季節に | トップページ | ヒヨドリ 花があれば »
コメント