コチドリ Ⅲ 迷彩色の雛
コチドリの行動を見ていると、どうも目の前に営巣場所があって雛がいるようである。それではと大きな草の陰に姿を隠して観察してみる。
そうするとオスは右手の河原に飛んでカムフラージュをして、メスは上流の土手の上に移動して注意をひいている。
「偽傷をして巣を守る」と言われているコチドリだから、そのぐらいのことはするのだろう。親鳥も石ころの河原では保護色であるが、雛はさらに迷彩色である。
丈の高い草をブラインドにしてオスの様子を見てみると、近くからヨチヨチ歩きの雛がオスのもとに駆け寄っている。
大きな石ころの間をうまく動いて、一羽は親鳥の翼の下に潜り込んだ。周りをよく見てみると迷彩色のもう一羽がよちよちと石ころの間を歩いている。
これは動いていなかったら全く分からないほどの迷彩色で、砂礫地では目立たない姿である。
親鳥と離れている時は、まったく動かずじっと小石に同化しているように紛れ込んでいる。動植物あらゆるものが、自分の生態系を繁栄させていく知恵なのだなと感心する場面である。
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