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鳥見

チョウゲンボウ  Ⅱ  子育ての忙しさ

 この時季にしては少し気温が低いせいか、昆虫の動きも悪いのかもしれない。じっと水田を見つめるメスの時間が長い。

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 暖かい日だと田んぼではなく畑の方にカナヘビなどが良く出てくるのだが、虫たちの動きが悪そうである。

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 それでも十数分のうちに飛び出しては、何らかを口に銜えている。獲物を捕ると一旦近くの樹木の横枝に戻って、食べやすいように銜えなおすと雛のところへ向かう。

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 まだ飛び出さない雛も巣の前に出て大声で自己主張をする。親鳥が来るのがわかるのか雛の鳴き声がすると、必ず獲物を持った親鳥がやってくる。

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 今シーズンは一組だけが雛を孵したが、5羽を産んでくれたので褒めてやりたいところである。

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 子育ては大変だが来シーズンはきっと、今までのようにたくさんのペアーができるだろうことを期待する、子育てに忙しいチョウゲンボウの谷である。

チョウゲンボウ    巣立ち

 先週までせっせと餌運びをしていたが、やっと一羽が巣立ちを迎えた。一番子が最初かと思ったら、二番子が最初に巣立ったようである。

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         巣立ちを待つ4羽

 5羽の雛に餌を運ぶ親鳥はそれこそ忙しそうだった。オスは遠方から雀などのまとまった獲物をもってくる。

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          巣だって近くの樹木に!

 オスが遠出をしたあとを任されたメスは近場で餌を探さないと、子供たちがおなかをすかして鳴き叫ぶ。

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                獲物を探すメス

 そんなわけで、メスはすぐ近くの田んぼから小さな昆虫などを捕ってくる。小さな虫では一口で終わってしまうのでメスは忙しい。

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 近くの電柱や樹木の枝から鋭い目つきで、田植えの終わった田んぼの中の獲物を物色している。

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 頭を左右に動かすと狙いを定めたのか一気に飛び込んでいく。脚でつかむのかと思ったら、小さな昆虫などは嘴で捕まえている。

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 どうも捕っているのは、田んぼの畔に降りるときはバッタなどで、水田の中に降りたときは、トンボのヤゴやケラなどのようである。忙しい親鳥の採餌風景である。

サンコウチョウ   抱卵中

 鳴りもの入りでやってきた今シーズンのサンコウチョウ、にぎやかに暗い杉林を飛び交っていたが、営巣を初めて抱卵中であった。

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 刺激を与えてはいけないと短時間ののぞき見をしてきた。近くの林道では他のサンコウチョウの鳴き声も聞こえるので、今シーズンは数が多そうである。

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 オスとメスが交替で抱卵をするが、その変わり方は見事に早い。薄暗いところにあるのでいつの間にかオスがメスに変わっていたという感じである。

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 そのオスも最初は尾を向けていて顔が見えなかったが、卵を抱きながら体を移動して顔を此方側に向けてくれた。

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 なんといってもサンコウチョウは、あの青いアイリングと長い尾が見えないとふつうの鳥になってしまう。

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 ちょうど尾羽を見せる態勢から少しづつ体を動かして顔を見せてくれたので、いかにも見てよというふうにもとれた。

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 ところが違うんですね、静かな抱卵態勢を邪魔しないでと言ってるんですね。それではと、そそくさと立ち去って、孵化後の雛を期待してその場を後にしたのである。

 

オオヨシキリ    濃緑の中で

 濃い緑一面の葦原の中で、大きな声と赤い口を開けて、気持ち良く囀っているのはオオヨシキリである。

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 土手を歩きながらそんな姿を見ていると、ほとんどのストレスは解消されて気持ちが良いだろうなと思う。

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 それでもレンズを向けると葦の幹で囀っていたものが、葦原の中にもぐってしまう。気持ちよく歌っていたところを邪魔をしてしまったなと思う瞬間である。

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 最近バーダーのマナーの悪さを言われることがあるが、その中でも特に写真に収めようとするバーダーが非難を浴びることが多い。

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 今までにわが公園でも珍しい鳥が来た時などは、視界の邪魔になると、公園の植木の枝を切られたことがある。

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                     気持ちよさそうな囀り!

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 何か事があると、良くそういう道具を持っているなと疑問に思うことがあるが、事前に用意しているから確信犯に近い。

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 土手を通り過ぎると葦原に潜っていたオオヨシキリが、再び姿を見せて気持ちよさそうに囀っていた。やはり自然の中で生きる生物にはストレスを与えないで、そういう条件の中で良い写真を残したいものである。

チョウゲンボウ    子育て窶れ

 子育てというと、最近あまりにも悲しいニュースに思わず目頭を押さえる場面があった。生まれて初めて覚えたひらがな文字が 「・・・・・おねがい ゆるしてください」 と親への手紙ではかわいそうである。

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 梅雨に入ったといわれる晴れ間に、チョウゲンボウの子育ての状況を確認しに歩いて向かう。

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         常に雛を心配する目線

 あじさいの花が咲くころに巣立つチョウゲンボウは、雨に濡れた紫陽花の間から顔を出すことがある。そんな場面をたのしみにしている。

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 今シーズンは5羽の孵化が確認されているが、一番上の雛は見上げる巣穴ですでに羽ばたきの練習を始めている。

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 5羽の雛を育てるために、親鳥は頻繁にトカゲや雀などの餌を運んでくる。口を開けて鳴きながら待っている雛に餌を渡すと、休む間もなく飛び出していく。

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 それでも一休みも必要なのか、近場のテレビのアンテナで寛ぐ姿が見える。その姿はかつての精悍な面影はなく、少しやつれているようにも見える。

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 子供を無事巣立たせるために一生懸命の親鳥の姿を見て、小さな生命の尊さを感じるところである。そして、間もなく飛び交うだろう巣立ち雛たちの姿を、期待して待っているチョウゲンボウの谷である。

 

 

 

オオヨシキリ   緑の葦原で

 河畔の葦原を見下ろす土手どおりを歩いていると、緑濃い葦原から聞こえるのはうるさいほどのオオヨシキリの大合唱である。

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 上から眺めていると「声はすれども姿は見えず」の風景である。見上げると青空なのでその声は暑苦しさも感じさせる。

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 この時季、あの大きな口を開けて真っ赤な口内を見せてくれるので、それに魅せられてオオヨシキリを追いかけてしまう。

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 周りの緑の中に赤い口で、その上全身で囀る姿が痛ましい。こんな光景はミソサザイなども同じで、小さな体で大きな口を開けて全身で唱っている。

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          正面顔で睨まれてしまった!

 何事も全力で行っている姿は美しいもので、自然界の人も生物も同じ価値観になる。特にスポーツなどはその極みである。

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 スポーツと言えば最近の話題はすっきりしないアメフトであるが、ルールもよく知らない外部から見ていても、スポーツマンシップという言葉は死語なのかと思う。

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 当事者のN大の学長、監督・コーチ、学生の三者三様の記者会見が行われたが、すっきりしたのは学生の会見だけである。

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 濃い緑の葦原で大きな口を開けて囀り続けるオオヨシキリは、ひたすら伴侶を求めての真実の告白をしているのだろうか?

 

ヒバリ    のどかな囀り

 開けた田んぼを歩いていると、休耕田がかなりある。後継者不足や採算性などで稲作をやめてしまったところである。

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 資源が少なく食料の輸入率の高い我が国で、こんなに休耕田が多くてはと将来が心配になるほどである。

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 そんな休耕田からのどかなひばりのさえずりが聞こえてくる。ヒバリはどちらかというと鳴きながら上空に上っていく姿が多いので、目を凝らして探してみる。

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 なんと目の前の草原の細い小枝で囀っている。警戒心もなく心地よく囀っているので、ヒバリの特徴の冠羽はあまり目立たない。

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 草原には黄色のハハコグサが目立ち、それがさらにのどかさを倍加している。ハハコグサは薬草などになると聞いているが、昔は草餅に用いられたとも聞く。

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 草餅用に使っていたが、「母と子を臼と杵で突くのは縁起が良くない」ということで、ヨモギに変わったとも言われている。

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 子供のころは草餅用にヨモギを採ったものだが、最近ではそんなこともなく遠い昔の懐かしい思い出になっている。ハハコグサを前にしたヒバリの囀り風景である。

 

 

ケリ  Ⅱ   雛をかばう

 水田地帯をぐるっと回ってみると、サギ類とケリの姿が目立つ。単独でいるものも多いが、ケリの家族での採餌風景に出遭った。

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 柔らかな緑の田んぼの早苗の整然とした列の間に、雛が三羽と親鳥の姿が見える。のんびりと歩きまわって捕食をしている。

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 近づいてレンズを向けると、メスが警戒の鳴き声を発する。すると散らばっていた雛たちが親鳥の下に移動する。

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 驚かせてはいけないとしばらくじっとしてみていると、安心したのかまた田んぼの中に散らばっていく。

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 結構警戒心の強い鳥で、カラスなどが近づくと鳴きながら激しく威嚇し、追い払う姿も見える。

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 「ケリ」という名前の由来も、その鳴き声が「キリッ キリッ・・・・」と鳴くのを「ケリッ・・・」と聞こえたところからとも言われている。

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 メスが警戒の鳴き声を上げると、オスは飛び立ち注意をそらし、雛をかばっている姿が観察される。鳥の世界の家族愛を見た水田の光景である。

 

ケリ    早苗の田んぼで

 初夏の田んぼはすでに水が張られ、田植えが終わったところは早苗がきれいにやわらかい緑色を見せてくれる。

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 一面の水田地帯は、植えたばかりの稲の苗が、ようやく独り立ちできるようにまっすぐに上を向いている。

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 そんな早苗の中をのんびりと歩いて、採餌している脚の長いケリの姿が見える。黄色の嘴の先が黒いのが特徴である。

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 すでに雛も巣立って家族で採餌しているケリもいる。田んぼの中を歩いている姿はあまりきれいとは言えない。

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 ケリの好きなところは、羽根を広げたときの白と茶褐色のコントラストである。飛翔しているときに良く見える。

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 そんなわけで飛び出してくれるところを狙ってレンズを向けると、警戒心が強く一定の距離をもって遠ざかってしまう。田んぼで採餌中のケリの飛び出し風景である。

 

オオヨシキリ   ひたすら大きな口を

 この鳥の鳴き声が聞こえないと夏が来た感じがしない。河畔の葦が大きく育ってくると、必ず聞こえてくる「ギョギョシィギョギョシィ・・・」の大きな鳴き声である。

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 人影がないと、葦の葉の上の方で大きな口を開けて鳴いているのだが、ひとの気配がすると葦の根元に潜ってしまう。

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 それでも声だけは大きな声で頑張っている。珍しく河畔の柳の枝で、その大きな口を開けた鳴き声を聞かせてくれている。

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 口をつぐんでいると、これと言った目立つ存在ではないけれど、大きな口を開けて口の中の赤さを強調してくれるとうれしくなる。

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 聴いていても、そんなに大きな口を開けなくても聞こえるよと言いたくなる。この鳴き声が夏を感じさせるのである。

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 ふしぎなことに8月を過ぎると、この声もぴったりと聞こえなくなるのが、いつもの河畔である。

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 オオヨシキリといわれるぐらいだから、葦の枝にいるのが絵になるが、柳の枝で大きな口を開けているオオヨシキリである。

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