朝起きたときには雨が降っていたが、昼頃になると雨は上がり空を覆っていた雲が切れると太陽の光が射し始めた。天気がよくなると家にじっとしているのがもったいない性格なので出かけることにした。
なぜか2が並ぶ2012年2月12日に開通したまだ渡ったことの無い東京ゲートブリッジを目指す。雨上がりで視界はすっきりしないが青空は見え隠れしている。車のナビをセットすると、現地到着時刻は12時半ごろをさす。
45分ぐらいで着けそうである。意外と早くいけるのだなと感心しながら、ナビのガイドどおりに高速道路に乗る。さすが、休日の昼頃とあって車の数は少なく道路は空いていて快適に走る。

江戸橋ジャンクション、箱崎ジャンクションから三郷方面に向かい、堀切りジャンクションを右折して新木場へと向かう。右手には東京スカイツリーが川沿いにその見事な威容を見せてくれる。さすがに世界一の高さである。近くに高い建物が無いので全容が良く見える。
新木場で高速道路を降りる。休日で大型トラックの姿もなく閑散とした湾岸の倉庫街を走る。信号もほとんどノンストップで走りぬけ、道路の両側に大型トラックや乗用車がぎっしりと並んだ道路を抜けると、ゲートブリッジに通じる大きな広い新しい4車線道路に出る。
左手に緑の芝生がまぶしい若洲のゴルフ場を見ながら真ん中の車線をそのまま走ると、東京ゲートブリッジに入っていくが、左側の側道を入って若洲海浜公園の駐車場へと向かう。
目の前に銀色に光る恐竜が向かい合っているような特異な形状をした東京ゲートブリッジの姿が見えてくる。かなりの高さを走る道路の橋脚の脇を歩いて、湾岸に出ると堤防のアルミの手すりに肘をつきながら、海風を受けて海上を跨ぐトラス橋に見入る。
遠景左手が建設中の「海の森公園」
規模としては大きな橋である。江東区若洲と大田区城南島間の約8kmを結ぶ東京港臨海道路の一部で、全長が2,618mで橋梁最上部の高さが87.8mと橋の下部から海上までは54.6mになる。
羽田空港の近くにあるため、航空法の高さ制限と、東京港を通る大型船舶が航行可能な高さを確保するために、吊り橋や斜張橋ではなく恐竜が顔をつき合わせたようなトラス構造が採用されたといわれている。
橋の上を歩くには、9Fの展望台行きのエレベーターで8階で降りると、橋上の歩道に出る。周りを見渡すと東京湾が一望でき、橋の下を航行する大きな外国の貨物船と古風なスタイルの観光船を見下ろすことができる。
橋と船と飛行機
また、湾内を白く水しぶきをあげて走る水上バイクの向こうには、湾岸に立つ高層ビル群、もちろん東京スカイツリーの姿も見える。後ろを振り返れば、大きな観覧車と東京ディズニーランドと林立するホテル群。
橋上の窓から東京スカイツリー
海上に見える白や赤の大きく風を含んだ三角のヨットの帆の向こうには、木更津の街並みを背景に東京アクアラインと海ほたるが見える。あいにくの靄のような薄い雲で富士山は見えないが、頻繁に飛び立つ羽田空港からの飛行機が上空を飛んでいく。
橋上の窓から湾岸高層ビル群
そんな景色を楽しみながら橋上の歩道を歩いていくと、途中に腰を下ろせるようにできた流線型のイスのようなものがある。そこに腰を下ろしてあたりを見渡すと、反対側の埋立地には都内最大級の公園である「海の森公園」の整備が進められている。
樹木も植えられ、散策路も整備されて緑の多い公園が海の真ん中に出現しそうである。このあたりの景観も数年経ったら大きく変わってしまうのだろう期待感を抱きながら、生まれて初めて新しい東京ゲートブリッジを歩き、走り抜け、東京湾の景観を楽しんだ一日でした。台風一過のような青空のときに再訪したいものである。
最近のコメント